選択肢を完全に捨てる「劣後順位」とは?

まず、事業が停滞してしまう原因というのは、多岐にわたります。しかし、多く話を聞く中で出てくる言葉は、「やるべきことは、わかってるんだけど。。」が非常に多いです。では、なぜ、それが、できないのか?と、聞くと、「やることが多すぎて。。」「忙しすぎて。。」などの言葉が返ってきます。

もちろん、その言葉を聞いて文字通り受け取ってるわけではないですが、「やることが多い」と、感じてる人が多いのは、理解できます。

では、なぜ、やることが多くなってしまうのでしょうか?これも、多くの答えは、優先順位を決められてないから。との答えが多いです。

しかし、私も、優先順位を毎日、決めたことがありますが、やることの多さは、変わりませんでした。

ここで、選択肢について、考えてみます。ダン・アリエリー教授が著書「予想通り、不合理」で、開いた扉という実験をします。ダン教授の実験で面白いのは、ハーバード大学やMITの優秀な学生を実験に参加させて被検者にしてるところなんです。さて、その開いた扉の実験で、3つの扉をクリックするという実験をします。扉は、ワンクリックごとに、どの扉も縮まります。クリックされた扉だけが縮まりませんし、一度クリックすれば復帰します。クリックごとに、平均値の決まった金額だけ、ランダムにお金をもらえます。全体のクリック数は限られていて、別の扉をクリックするとお金をもらえません。実験結果は、多くの学生は、選択肢を残し続けたといいます。

この実験でわかったことは、選択肢を選び続けるのは、損するはずなのに、選択肢を残し続けることなのです。ということは、わたしたちの日常でも、優先順位を決めようとしても、選択肢が無くなりそうなときに、選択肢の多くを残してしまい、優先順位を決められないことになります。

なので、「やるべきことは、わかってるんだけど」を本当になくすためには、優先順位を決めるだけでは足りず、選択肢を積極的に、完全に捨てる必要があるのです。

その選択肢を捨てる際、有効なのが劣後順位です。ピーター・ドラッカーが「プロフェッショナルの条件」で、劣後順位の重要性をといています。やるべきこと、自分にとって重要なことをやるために、「やらないこと」を決めるのです。そうすることで、初めて、重要なことに、集中できるようになるのです。

選択肢を完全に捨てる「劣後順位」とは?「やらないこと」を決めること。という話でした。

関連記事一覧

PAGE TOP