もともと、広告代理店や広告に関する業務を行う業者の多くが使う表現として、
「広告は、続けないと効果がない、または、弱い」と言います。
ウェブ広告の業界でも、同じような表現が使われます。
私も、お客様に広告を勧める場合がありますので、確かに、間違いではないと思います。
ただ、これは、バッターボックス理論と呼ばれるものと同じで、
バッターボックスに立たないと得点できない、また、宝くじも買わないと当たらないとか、
そういう類の話になります。
これは、いかにも、もっともらしい話ですが、どことなく、当たらずとも遠からずな感じがします。
実は、ウェブ広告に関して、一番大事な話がされていないことがあります。
それは、「ウェブ広告の費用対効果が下がってきている」ということです。
ウェブ広告の本質は、キーワードや露出の競売です。
ウェブ広告は、実際に出稿してる会社が少ない時は、競合が少なく、売上に直結するキーワードを
安くで落札できていました。
しかし、現在、ウェブ広告の代行業者が猛烈な営業をかけまくり、
ウェブ広告の意味がわからない会社も、出稿し、かなり、競合が増えています。
こうなると、必然的に、クリック単価と呼ばれるキーワードの価格が上がっていきます。
これが、ウェブ広告の現状です。
それを、踏まえた上で、広告を続けるかどうかの話をしないと意味がわからなくなります。
つまり、ライバルが多い状況の中で、広告の価格が上がる前提なら、
広告を出せる、広告を出し続けられるところしか勝てなくなる。
さらにつまり、資金に余裕のあるところが勝つ。ことになります。
広告業者のノルマは、広告で成果を出すことが目的ではなく、
広告そのものを買ってくれるのが目的ですので、
上手に表現する方法ばかりが発達してしまいます。
で、実際に、資金力がそこまでない会社が、
広告を出し続けるとどうなるかというと、
費用対効果がそもそも合いませんから、
かなり、苦しくなっていきます。
効果が出ないことは、ありません。
ウェブ広告そのものは、効果がありますから。
しかし、例えば単価1万円の商品に、
1クリック1,000円もかかってしまうと、
大赤字になります。
クリックに対しての成約率は、
5%で良いほうと言われていますので。
例えば、そんなことが起こるわけです。
仕組み的には、もう少し複雑ですが、
ざっくりとした内容としては、そんな感じです。
ウェブ広告は、続けないと効果が出ないか?
それは、確かにそうだけど、
大事な事実も一緒に考える必要がある。というお話でした。
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