自ら安売りに巻き込まれに行ってませんか?
・大手と同じようなサービスをやって、大手より安い値段で売る。これが安売りです。
例えば、大手がホームページを100万円で売ってるからって、同じか、それよりもっといいコースを30万円で売れば、安売りです。これは、恥ずかしながら私もやってました。
あなたが売りたいものを安売りで売ってるだけです。これ、実際にやると、多くの人は、疲れます。なぜかって、言うと、大手は、そのブランド、その価格を手に入れるために、莫大な広報の費用をかけまくってるわけです。
それを、名も知れぬぽっと出のあなたが、売ったとしても、大手と比べて、心配だとか、言われ、もっと安く、もっとサービスを増やさなくては、と、目に見えぬ、顧客の要望に振り回されることになります。
大手のライバルの安売りは、安売りしてるようで、実は、安売りしてません。売り方、買わせ方の仕組みをいじってるだけで、顧客は、どちらの会社でも、同じぐらいのお金をトータルで払っています。
だから、良いものをより安くっていうのは、セールストークなだけで、実際は、安くなってないのです。
真面目なあなたは、大手と勝負して、本当に安くしちゃって、本当に多くのサービスを提供して、損するのは、あなたなんです。あなただけなら、まだいいです。従業員とかいたら、もっと、最悪です。あなたと一緒に、過剰なサービス、過剰な労働が増え、周りからは、ブラック企業なんて呼ばれることになります。
安売りやめましょう。安く売らない方法は、簡単です。お客さんの欲しい物がわかるまで、取引しないだけです。お客さんは、お金の話になった途端、豹変します。これは、お客さんが悪いわけではなくて、お金の話になってしまってる、その場の状況が悪いんです。
「ドリルを売るなら穴を売れ」という、セールスの考え方は、有名ですが。お客さんは、ドリルを買いに来てるのではなくて、穴を空けるモノを買いに来てるのです。もっと言えば、穴を買いに来てるのです。だから、ドリルは売らずに、代わりに穴を空けて上げましょうかでも、取引は成立するのです。
これが、ドリルを売ろうとすると、大変です。この機能は素晴らしいですよ。LEDもついてて、穴の場所がわかりやすくて、専門のプロと同じ仕様です、とか、延々とセールストークのオンパレードで、お客さんは、もう一回、どれぐらいの穴のサイズが必要か、ちょっと、確認してきます。って言って、二度と帰ってこないでしょう。
売りたいものを売ろうとするから
・安売り
・押し売り
の二択になってしまうんです。
極論、ドリルを90%オフとか、売ったら、そのうち、使うかもとか言いながら、買ってくれる人が一定数いるんでしょうが、それで、あなたは、大丈夫でしょうか。さらに、あなたの会社の従業員やあなたの家族は大丈夫なんでしょうか。
・安売り
・押し売り
やめましょう。
お客さんの話を聞きましょう。私の話で恐縮ですが、ある大手のホテルから、相談があり、打ち合わせとなりました。相手の方の肩書も結構な感じで、仕事の話もいかにも大きな話な感じで話が始まりました。
ある程度、話をしてもらって、相手から、という、案件ですが、見積もりはどうなりますか?って話をされたんですが、私は、どうも、案件内容が漠然としてる、相手の言う、これを作れば良いってのが、ピンとこなかったんですね。それで、もう少しだけ、話をまとめされてもらうと、お客さんが言ってるのって、こういうことでしょうか。って話をして、、、
また、30分説明してもらって。それでも、わからなかったんで、その後、担当者も交え、話をして、また、30分。今度は、同行してたエンジニアも交えまた、30分。打ち合わせは、2時間に及びました。
その間、依頼主の方は、ずっとしゃべりっぱなしでしたが、私が「ということは」やることは、これと、これだけで、良いんですね。その他のことは、後から、また、やるってことでいいんですね。と、確認して、それでいいです。よろしくおねがいします。という話になりました。
あとは、簡単な見積もりを出して、エンジニアの人も、やることが、想定してたより、ずっと簡単になり、どちらにとっても、安心して取引できる形になりました。
安売りもしない、押し売りもしない。相手がこれでいい、っていうものを、こちらが、提供しやすい形で取引できました。大手の場合、自社製品を売らなくてはならない、制約もあるため、柔軟な対応に限界があるところが多いです。だから、小さな会社ほど、相手のやりたいことは、何かをしっかり聞くほうがいいのです。
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