ウェブ制作や運用を本格的に行う場合、業者へ依頼するよりも自社で行う内製化するケースが増えています。このページでは、内製化に関しての注意点を述べてまいります。
内製化のメリット
そもそもなぜ内製化を行うのでしょうか。メリットは大きく2つあります。コスト削減とスピード感です。業者へ依頼する場合、簡単なLP(ランディングページ)やページ数の少ないサイトだったとしても、50万円以上の見積もりになります。内製化すると大幅なコストダウンがのぞめます。
また、企画から制作完了・公開まで2ヶ月以上の期間がかかります。内製化で行えば、専門の部署で行うためコストとスピードを大幅に向上させることができます。
デメリットと注意点5つ
理想的な内製化ができればよいですが、多くの場合、人的な要素でデメリットが生まれます。ウェブの世界で大きな成果を上げることができる人は、フリーランスとして当たり前のように毎月100万円以上の利益を得ています。なので本当に成果を上げることができる人を平均的な賃金で雇用することは非常に困難です。
また、ただでさえ人材の確保が難しくなっている状況です。優秀なウェブ担当を募集して確保することはもっと難しくなります。そうすると、既存の社員や一般募集のスタッフを育成することになります。そのような諸々の内製化の過程で下記のような懸念が生まれます。
- 成果を上げることができる人が担当者になってくれない
- 作業員になってしまい、経営サイドの指示を理解してくれない
- 更新内容が雑になってしまい、質を下げてしまう
- やることが増えすぎてしまい、かえって時間がかかる
- 多くの時間をかけ人材教育しても自信がつくとやめてしまう
それぞれ、どこに注意しどのように対策するのがよいのでしょうか。
成果を上げることができる人が担当者になってくれない
実は、これが一番問題です。ウェブをうまく活用できれば、会社に多大な利益をもたらすことができます。ですから、一番優秀な方をウェブ担当にしたほうがよいのですが、ほとんどの場合、優秀な方は、報酬の良い花形職へまわります。
ウェブの担当者は、パソコンが得意だからとか、経験者だからと成果と利益を上げることが得意でない人が担当になるケースが多いのです。また、雑用として、事務員についでにホームページ更新をやっといてと丸投げされるケースも少なくありません。
優れたウェブ担当を雇うためには、あえて高い給与で専門職として雇うことが効果的です。優れたウェブのスペシャリストは良い情報はすぐにキャッチします。本当に優遇してくれる会社があれば自ら手を上げることも珍しくないのです。
作業員になってしまい、経営サイドの指示を理解してくれない
前述と近い内容ですが、会社員としてのウェブ担当者は、固定の給与で指示された内容をこなすことがメインになります。
なので、経営サイドがビジョンやサービスの価値をユーザーに伝えたかったとしても、指示された担当者は、言われたことを効率よくやるようになります。
これは、まず、会社のビジョンをしっかりと共有して、担当者に指示をせず、任せることが大事です。そして、成果を上げた場合には、報酬を与えることで作業員から会社の価値を伝える担当者へ成長させることが大事です。
更新内容が雑になってしまい、質を下げてしまう
次に、更新内容が雑になってしまうケースです。毎日訓練すると物事は上達するはずですが、毎日の更新を義務付けられるとサイトは雑になっていきます。毎日ほぼコピペという、一体誰のための更新なのかと疑問だけが残ります。
これは、優先順位を誤解するところから生まれます。質を高める、価値を高めることが最も重要な優先順位です。価値が高いというのは、世の中や人のためになっているということ、希少価値が高いということです。
例えば、こんなお客様が来ました。という内容でも、どんなお客様がどんなお気持ちで来て、どういう発見があって、どんな気持ちの変化がおきて、どういう体験をしたなど、会社とお客様の気持ちがどう動いたのかを心がけると自然と質が高まります。
やることが増えすぎてしまい、かえって時間がかかる
会社側の情報過多に多いケースです。ある程度経験を積んだウェブ担当者は、どの施術が効果が高いかを理解していきます。ところが会社側の要望が増え、SEO対策で競合が儲かってると聞けば慌ててSEO対策を、SNSで儲かってると聞けば、慌てて、facebookやTwitterの更新を命じます。
ウェブ担当は、できるだけ成果につなげるため、効果的な情報発信を心がけますが、会社の指示が混在しているため優先順位が混乱し、時間ばかりかかってしまいます。そういう中で、リニューアルやサイトの更新が重なるとますますうまく成果につなげることが難しくなります。
ウェブで成果を上げるために必要なことは、やらないことを明確にするです。絶対必要なら予算と時間と人員をしっかり準備する。なんとなくやってみたほうがいいんじゃないかなものならやらない。など、やらないことを明確にすることが肝要です。
多くの時間をかけ人材教育しても自信がつくとやめてしまう
多くの時間と労力とお金をかけ内製化でうまく成果をあげることができたとしても、ウェブ担当者としての実力がつくとやめてしまうことがあります。ウェブで成果を上げることができるということは、情報に相当つよくなり、稼げる情報を自ら集めることができるようになります。
いつヤメてもいいような人材なら惜しくないのですが、成果を上げることができる人材は、後悔してもしきれないです。
これには、会社のビジョンと担当者の役割を情熱をもって経営サイドが教える必要があります。お金儲けだけの会社と担当者が感じれば、お金儲けだけなら自分でやったほうが楽だと思えば離れていきます。なので、教育で一番地域の役に立ちたいなどの大きなビジョンを実行して信用を得ていることが理解できれば、人材は離れていかないのです。
ウェブ制作や運用を会社内で行うときの注意点5つまとめ
以上、ウェブ制作や運用の内製化について、述べました。得られるメリットはコスト削減とスピード感です。ですが、逆にコスト削減とスピード感のためだけに内製化を求めるなら、失敗するケースが多いというお話でした。
弊社では、内製化を失敗しないため、ウェブ戦略のコンサルティングを行い、より効率的なウェブ運用ができるよう尽力いたします。
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